パラダイムシフトという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
世界的ベストセラーである『7つの習慣』に記載されたパラダイムシフトの考え方を使い、ビジネスを成功に向かわせようとする人が多く存在します。
パラダイムシフトとは、物事の考え方を変えてみることを指します。
しかし書籍に記載されているだけの言葉を読み解いても、身に着けられないことがあるのです。
ファシリテーター経験をもつ筆者が5年間のWebライター歴を兼ね備えて見えてきたパラダイムシフトを紹介します。
- 書籍『7つの習慣』に記載されたパラダイムシフト
- Webライター『7つの習慣』パラダイムシフトを取り入れる
- Webライターは「win-win」で記事を書く
- パラダイムシフトにより「win-win」は網羅される
- パラダイムシフトでWebライターは進化する
- 記事内で意識したパラダイムシフト
書籍『7つの習慣』に記載されたパラダイムシフト
7つの習慣で「パラダイムシフト」の考え方に出会った人は、以下のように考えているかもしれません。
しかしパラダイムの概念は『7つの習慣』の著者であるスティーブ・R・コヴィー氏が作り出したものではありません。実際に提唱した人物は以下です。
パラダイム(pradigm)とは、アメリカの科学史家・科学哲学者トーマス・クーンが著書「科学革命の構造」で紹介した概念のことで、モノの見方やとらえ方を指している。
そしてスティーブ・R・コヴィー氏が、『科学革命の構造』を含めた過去の成功法則に関する書籍等を分析することで、成功には原則があったと結論付けているのが『7つの習慣』です。
『7つの習慣』では、パラダイムのことを「頭の中の地図」という表現を用い、それぞれの個人がもっている考え方を指す場合がありました。
例えば好みによる違いのようなものです。「おいしいフルーツは何ですか?」という質問に対し、ある人は「リンゴ」と答えるでしょう。しかしある人は「バナナ」と答えるかもしれません。
頭の中にある個々のイメージや考え方を指す言葉が「パラダイム」です。
これはビジネスや日常生活でも同様で「成功」に対しても、それぞれにもっているパラダイムが異なることを指しています。
- ビジネスは自分には無理だ
- 毎日忙しい…
- 成功できるイメージがわかない
逆に以下のような発想をもっている人もいます。
- 自分はビジネスで成功できる
- 誰よりも仕事ができる気がしている
- 他人より時間を作るのがうまい
パラダイムのホント
読書からパラダイムシフトを学んだ人に起こる現象があります。
読書から学んだとき、多くの人は以下のような感想を述べるでしょう。
残念なことに、この感覚では本当のパラダイムを理解できていないため、実践に移すことが難しいです。本当のパラダイムを理解するには、以下のような実験をイメージして考えます。
【実験】ここにペンがあります。あなたがペンを見た場合、そのペンはまぎれもなく「ペン」でしょう。同じものを犬が見たとします。犬にとってペンは「オモチャ」でしかなく、書くための道具と認識するはずがありません。あなたにとって「ペン」ですが、犬にとって「オモチャ」です。さて、ある個室にあなたと犬が同時に入室します。そこにペンがあった場合、あなたは「ペン」と認識するでしょう。そして同時に犬は「オモチャ」と認識しています。そしてあなたがペンを置き、あなたと犬が同時に個室から出ていきます。個室に置かれたペンは、さて「ペン」でしょうか。それとも「オモチャ」でしょうか。その後、個室の外にいた犬が先に入室したとき、ペンは「オモチャ」として認識されています。犬の後にあなたが入室した場合、ペンは「オモチャ」でしょうか。それとも…。。
非常に難しい概念の考え方ですが、とてもわかりやすく解説してくれている人物が存在します。www.youtube.com山崎拓巳さんは、ビジネスで成功し多くの書籍を執筆している人物です。
以下は山崎拓巳さんの著書で、様々な考え方を学べる素晴らしい書籍です。
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筆者は実際にお会いしたことがありますが、非常に温和かつアグレッシブな人物で、動画で拝見する以上にオーラがしびれます。
Webライター『7つの習慣』パラダイムシフトを取り入れる
Webライターに限らず、すべてのビジネス(仕事)をしている人に当てはまるのは、パラダイムシフトにより成功への道が開けることです。
筆者がWebライターとして取り入れたパラダイムシフトは、簡単にまとめると以下のようなものです。
- 自分がメリットと思うことをデメリットだと感じる人もいる
- 「最高」とは「最低」である可能性がある
- そもそも自分が書く記事を読まない人の考え方は何か
Webライターが記載する文章は、ネット上に公開されるため不特定多数の人物が読むことになります。
そのため複数のパラダイムをもった人物が読んでも、納得できる文章でなければいけません。
もちろん完全に対応することは不可能だとしても、限りなく努力をしていくことが求められます。
例えば上記で例として述べた「犬」が意見をもっているとした場合、あなたがどれだけ「これはペンだ!」と述べたところで、相手には「オモチャ」としか見えないのです。
読書を通じてパラダイムの本質が理解しにくいのは、書籍を読んでいる人物にはそもそもパラダイムが存在し、自分にとって都合の良い部分しか読めていないからです。
読書とは「自分を探す旅」と表現されるように、それぞれのパラダイムに合わせた情報を取捨選択する方法でしかありません。
そのため自分とは全く異なるパラダイムに出会ったとき、人は困惑して読書をやめる傾向が強いのです。
Webライターは「win-win」で記事を書く
『7つの習慣』には「win-win」を考えるという習慣が存在します。
書籍の中ではビジネス場面を用いて、自分にも相手にも利益がある選択をすることが述べられています。
しかしこの概念も、少し違って見えていることがあります。実際にスティーブ・R・コヴィー氏が述べているのは以下のことです。
- 相手のデメリットをメリットに変える方法を考える
- 自分のデメリットが相手の手助けでメリットになる方法を考える
- 双方ともにメリットを共有して相乗効果を発揮する
書籍の中では「win-win・win-lose・lose-win・lose-lose」という表現を用い、相手と自分の両方にメリットがあることを考えるとされています。
しかし実際には、相手のデメリットをメリットに変える自分が存在しなければいけないのです。
今のままの自分で相手のメリットを利用しようとするのではなく、自分が行動することで相手のデメリットがメリットに変化することを考えます。
つまり「貢献」です。
山崎拓巳さんの動画の中でも「貢献」について述べられており、日常生活における「徳を積む」という行動に関連しています。
本当のwin-winとは「相手に貢献することから得られる利益」を意味しており、今の自分に相手のメリットを組み込むことではありません。
パラダイムシフトにより「win-win」は網羅される
Webライターが記事を執筆する際、ペルソナを設定することが多いでしょう。
ペルソナ設定により記事を作成するWebライターは、そのペルソナのメリットになることを考えて記事作成を行います。
Googleの検索上位を取得するSEO対策では、読者のメリットこそ最大の利点だからです。
しかしペルソナとは、いわば「架空の人物」であることが多く、記事製作者の思惑を超えることができません。
それはパラダイムにより固定された考え方によるもので、以下のイメージが作り出す幻影です。
- こんな読者に読まれたいな…
- こんな顧客を獲得しなければいけない!
- この人に商品を買わせたい!
販売側が考えていることは、パラダイムにより無意識でペルソナに組み込まれてしまいます。
そのためいくら良い記事を制作しても、読者が離脱してしまう現象が起こります。
しかし「win-win」の考え方を用いる場合、どんな記事も読者のためを考えた記事(商品販売法)になるのです。
「パラダイムシフト×win-win」記事作成法
Webライターや企業が設定するペルソナには、それぞれの年齢等を記載したあとに「読者の悩み」を想定していることが多いです。
SEO対策では「読者の悩みを解決する記事」が上位検索されやすいからです。
「読者の悩み」を解決する方法をリサーチし、記載するのがWebライターの仕事です。
ただここに「読者の悩み=筆者の利益」になることを考える癖をつける必要があるのです。
それがwin-winの考え方の元になる部分です。
例えば日常で以下のような経験をした人もいるでしょう。
彼氏(彼女)とうまくいっておらず、悩んでいる異性。
自分はその人に好意をもっており、チャンスがあれば付き合いたいと感じている。
「相談を受けた自分=販売者」
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相談された異性をゲットする方法
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自分が幸せになる方法
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異性の幸せは自分の幸せ
もちろん異性の相談から生まれる新たな恋も存在するはずです。
しかし実際に考えるべきは「win-win」であり、双方の利益を考えた内容でなければいけません。だからこそ考えるべき内容は、以下のことです。
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相談を投げかける異性は何を求めているか
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自分は相手にどうなってほしいか
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悩みを解決した後に双方が利益を得るには
今回の例では「No-deal(取引しない)」のも検討する場合があるでしょう。
つまり相手と自分の利益が一致しない場合に、相談そのものを聞かない行動をとるのです。
しかし現実的に好意を抱いている相手から相談を持ち掛けられると、都合の良い相手を演じてしまうことも多いのではないでしょうか。
この例で「win-win」を発揮するには、以下のような考え方が必要でしょう。
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異性は恋人と仲直りしたいのか、別れたいのか
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仲直りした後で、自分との関係はどうなればよいか
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別れた後で、自分との関係はどうなればよいか
実はこの「好意ある相手からの恋愛相談」には、心理学的に答えが存在します。
その答えとは以下です。
相手の相談を聞いて「自分を成長させる」ことを意味します。
異性と異性の恋人の状況に関係なく、相談を持ち掛けた異性から自分が尊敬されることが大切だと結論付けられているのです。
仮に異性が恋人と関係を取り戻しても、尊敬される人間として人間関係を築くことは可能です。
さらに異性が恋人と別れることがあれば、尊敬される人間として恋に発展する可能性もあります。
ここに腹黒さは存在せず、相談を持ち掛けた異性にとって「最善の行動」により生み出されるのが信頼です。
つまり「win-win」を発揮した記事を作成する場合「尊敬される自分になる方法」が示されていなければいけないということです。
もちろんビジネスにおける相談でも同様です。
パラダイムシフトでWebライターは進化する
Webライターとしてパラダイムシフトを用いる考え方を述べてきましたが、最も重要なのは「自分にパラダイムが存在する」ことを認知することです。
誰でもパラダイムにより思考が偏り、自分勝手なことを考えてしまいます。
感情が表に出てしまうことで、結果として良くない結果を生むことも珍しくありません。
Webライターとして記事執筆を心がけるとき、いつもパラダイムシフトを心がけます。
- 読者の利益を深く考える
- 読者の悩み=自分の利益につなげる
- 読者に心から貢献する
読者の悩みを考えるのは、自分の長所(メリット)を読者に与える行動です。
しかし「自分の利益」を考えることで、人は自然と「相手を深く考える」ことができるようになります。
そもそも「相手のことを考える」という思考は、とても自分勝手な行動です。
相手が考えていることなど、本当はわからないはずですよね。
それなのに自分勝手に「相手のことを考えているつもり」になるのは「おせっかい」と言います。
おせっかいは、相手にとってデメリットです。
教育の世界で「子どもに遊びを誘発する」ことを研究した内容が存在します。
子どもの外遊びを誘発させる小学校校庭に関する研究|山梨大学大学院
子どもに遊びを誘発するのと、読者や客に行動を促すのは似ています。
2023年では「特化ブログ」と呼ばれるニッチな内容のブログが流行しましたが、Googleのコアアップデートにより個人ブログの記事は読まれなくなりつつあります。
その中で、Googleが求める「読者のための記事」とは、まさにパラダイムシフトできる記事のことであり、読者の潜在願望から双方の利益を生み出すものです。
もちろんWebライターに限らず、すべてのビジネス(仕事)に通じるものですので、改めて自分の成長を考えた「パラダイムシフト」を検討してみてはいかがでしょうか。
記事内で意識したパラダイムシフト
今回の記事では、Webライターを中心に以下のことを意識した内容に仕上げました。
- Webライターを中心にすべての業種に当てはまる記事
- 教育的かつロジカルに成長を考えられる記事
- 新たな「気づき」を得られる記事
- パラダイムシフトの本質を理解してもらえる記事
どんな職種の立場で読んでいただいても、今後のあなたの糧になると思って執筆いたしました。
今後もあなたの活動の糧になる記事を作成いたします。
相互利益(win-win)を検討していただき、よければ「読者になる」もしくは「Xでフォローする」を考えてみてくださいね。