はてなブログはWordPressブログと比較してSEOに弱いと言われるようになりました。
独自の対策を施すことが難しく、ドメインパワーに頼ったブログ運営になることが多いからです。
しかしAIが発展しつつある2023年現在、SEO対策自体が疑問視されることになりました。
Webライターとして活動する筆者が、はてなブログで検証します。
はてなブログはSEOに弱いわけではない
SEOとは、検索上位に表示されることを意味します。
初心者にわかりやすく述べるなら「Googleで検索したときに記事が表示されること」です。
例えばこのブログ(マイハビッツ)を検索したい場合、「マイハビッツ」とGoogleに入力すると検索されますが、「習慣 自分」などのキーワードでは検索されません。
無数に存在するWeb記事の中で優秀(もしくは適する)とされる記事が選出され、表示されるか否かが決定しています。
これからブログを始める人にとって「無料ブログから始めたい」と考えている人もいるでしょう。
2023年現在では、はてなブログに関する記事も少なくなりました。無料ブログから始めようとする初心者にとって、あまりにも情報が古すぎると感じます。
そこで本業Webライターとして、SEOを熟知している状態から無料ブログでAI時代のSEOを突破してみようと考えました。
結論は「はてなブログはSEOに弱くなったのではなく、ユーザー数減によりSEOに検知される内容の記事が少ないだけ」となります。
はてなブログがSEOに弱くなったか検証
はてなブログのSEOが弱くなったか検証するため「はてなブログ SEO」というキーワードで検索してみました。
上位から数えて7番目に表示されているのが「はてなブログ」のページです。
上位6記事はすべてWordPressを利用していると思われるブログです。
【検索時に上位検索されたページ】
- PLAN-B『はてなブログとは?SEO対策に効果的な理由を徹底解説!』
- AdRegion Inc.『再現性あり!はてなブログのSEO対策 完全マニュアル』
- simpleog.me『初心者もできる、はてなブログでできるSEO対策(検索エンジン最適化)9選。検索エンジンからのアクセスを増やそう
- MarketRUNK『はてなブログを活用したSEO対策とは!使い方次第で重宝されるその方法を解説
- ブロラボ!『【2023年最新】はてなブログがSEOで強かったのは昔の話【ブログならWordPress一択】
- DIGITOR『はてなブログがSEOに強い理由・効果的な利用方法とは』
検索結果を見ると、たしかにSEOに弱くなったと感じる結果となりました。
とはいえ、Webライターとしての意見で述べれば『単純に「記事の質」が上位記事のほうが良い!』と感じます。
上位6記事中5記事が2022年作成の記事!
検索された上位6記事を読み込みましたが、更新年月日は6記事中5記事が「2022年」となっていました。
1記事だけ2023年3月1日に更新された記事(5位:ブロラボ!記事)があり最新情報と言えるでしょう。
しかし結論は「WordPress一択」と記載されています。
はてなブログのSEO効果を「良し」としている記事は古い情報になっていると言えます。ということは「はてなブログのSEO効果は弱い」ということでしょうか。
SEO対策に必要なこと
ブログ運営に必要なSEO対策は、主に3つあります。
- 内部施策
- 外部施策
- ドメインパワー
内部施策とは、記事を良質にすることを意味します。自分のサイトの記事をリンク付して紹介したり、読者が読みやすい工夫を凝らすことを指します。
外部施策とは、他人のサイトに自分のページが紹介されることを意味します。「被リンク」といわれるもので、ドメインパワーが強いサイトからリンクを受けると効果的と言われています。
以前は「はてブ(はてなブックマーク)」が被リンクに該当することで、SEO効果が期待されていました。しかし2023年現在では「はてブ(はてなブックマーク)」は被リンクの対象外です。
【はてなブックマークが被リンク対象外の理由】
HTMLタグに「nofollow」が付くからです。フォローしないことを意味しており、読者が記事を評価しているとみなされません。本来はスパム対策として用いられるタグですが、はてなブログ運営者は詳細を非公式としています。
はてなブログ記事がSEO上位検索されない理由|ドメインパワー
はてなブログがSEOに弱くなったのではありません。SEO対策を施すユーザーのほとんどがWordPressに移行したことが原因と考えられます。
はてなブログからWordPressに移行するメリットは以下のものでしょう。
WordPressは人気のブログツールですが、SEOという観点から考えると「はてなブログ」も負けていないと感じます。
WordPressブログには、デメリットも存在するからです。
- ドメインパワー0からスタート
- 「オリジナリティ=意味不明」に陥りやすい
- テーマ選定が難しい
はてなブログのSEOを検証していて気づいたのは、現在でもはてなブログのSEO効果は高いものがあるということです。
ドメインパワーも高いため、徹底した記事作りをするならSEO評価も受けやすいと言えます。
ただ、近年では無料ブログツールとして「note」が有名です。
SEOにも強いとされ、筆者もnoteで何度もGoogle検索1位を取得しています。
【数年間読み続けられる筆者のnote記事】
noteがSEOに強いと言われる理由が「ドメインパワー」です。
ちなみにWordPressの大元のサイトのドメインパワーよりnoteのほうが上です。
ドメインパワーが強いと言われるサイトと比較すると、はてなブログは見劣りすると言わざるを得ません。
とはいえ、独自ドメインを利用して自サイトを作る場合、ドメインパワーは0になります。
WordPressでブログを始める場合、誰でもドメインパワー0の状態からスタートするため、数年間はSEO効果が薄いと言えます。
多くのブロガーが「はてなブログ」や「note」を勧めている根拠がドメインパワーです。無料ブログの長所と言え、誰でもドメインパワーを利用してSEO効果を受け取ることができます。
「note」が有名になった理由は「記事販売」が可能だからでしょう。SEOに強いだけでなく、読者に記事を買ってもらうことができます。アフィリエイト任せの収益化ではなく、自分の商品を販売できる点にメリットがあります。
はてなブログで人気の記事とは?
はてなブログがSEOに弱い理由を探して、はてなブログ内の人気記事も読ませていただきました。
記事執筆時に「週間人気記事」として表示されていたのは以下の記事です。
- BOKUの簡単ンまい〜ブログ『少ない調味料で、ビビる程あの味…「限界ケンタッキー風」
- シロクマの屑籠『40代になってからも限界はみえない。それでもできることは減っている。
- シロクマの屑籠『タイトルすら読めない人の「声」は今のネットに存在するか
- 濹堤通信社綺談『エスビー赤缶で昭和の黄色いカレーを作る。感動する。
- 山下泰平の趣味の方法『ぶつかり男を初めて見た』
どの記事も実に読み応えのある素晴らしい内容でした。プロの人が記載した内容も存在するため、読み応えがあるのは当然かもしれません。
Web記事としてSEO検索されることを考えなければ、完全にSEO上位記事より共感できる内容が含まれています。
人気記事を読ませていただき、明らかに気づくことが3つあります。
はてなブログを長年利用している人々の文章は、内容がとても深いです。Web記事というより「書籍」に近い感覚で読めるため、読者にとって「楽しさ・共感・感動」が生まれやすいと感じました。
ただSEO対策という観点から述べるなら、間違いなく上位検索されません。(もっとも、執筆者はSEOなど気にしていないでしょうが…)
キーワードの選定すらしていない記事が多いので当然です。
ドメインパワー0でも上位検索される
ドメインパワーを見ると、はてなブログのSEO効果は薄いと言わざるを得ません。しかしドメインパワーは、あくまでサポートです。
たしかにGoogleはドメインパワーが強いサイトを上位表示させる傾向がありますが、筆者はドメインパワー0のサイトで100記事以上の上位検索(1位含む)をさせています。
自分のサイトでも、依頼を受けた個人ブログでも同様です。
ドメインパワーはあくまでサポートという位置づけになってきており「YMYL」に関する情報で人々を傷つけないための工夫です。
【YMYLとは?】
YMYLとは、健康や命、お金などの人生に直結する情報のことです。
「Your Money Your Life」の略称。
そしてGoogleが新たに発表した「生成AI検索」により、Web業界は新たな局面を迎えようとしています。
AI時代にはてなブログが再熱する可能性
生成AI検索が主流になると、これまでのSEO対策は無駄になるかもしれません。ドメインパワー自体は効果を発揮するとしても、検索順位を気にする必要がなくなるからです。
2023年現在でもchatGPTが有名です。誰でも簡単に文章を作成することができ、Web記事をヒトが作ること自体が無駄と感じさせられるほどの内容です。
もちろんまだ不完全な部分がありますが、既にAI時代は到来していると言えるでしょう。
chatGPTを利用したことがある人なら、質問に対して即座に返答をもらえる感覚に感動したに違い有りません。
そこでchatGPTが「どこから情報をもってきているか」が注目され、Web記事全体からの抽出だと理解している人も多いでしょう。
Webライターがオワコンと言われた理由です。
Webライターは、Web上に存在する記事をリサーチして1つの記事にまとめます。より具体的かつ詳しく、読者にわかりやすい記事が求められていました。
その作業がSEO対策に繋がっていたため、企業もコストをかけてWebライターに報酬を与えていたわけです。
chatGPTが出現してからWebライター業界のSEO対策に関する仕事は激減しました。多くの企業がchatGPT頼みで、無料で記事を作成し始めたからです。
2023年現在、Webライターとして評価される記事は「インタビュー記事」や「シナリオ」です。
- インタビュー記事とは、例えば飲食店のオーナーにインタビューし内容をまとめるものです。
- シナリオとは、You Tubeなどの動画作成のためのシナリオ(脚本)を作成するものです。
つまりどちらも「経験」や「知恵」を活用した内容が求められており、Googleもこれらの記事を見つける努力をしていると考えられます。
はてなブログは「経験」の宝庫
AI時代が進むに連れて、人々は「一般論」から「より詳しい情報」を求めるようになるでしょう。
おそらく現在でもGoogleで検索される記事を読み切ったことはないという人は少なく有りません。
Web記事を読み切ることができない理由は「辞書」の扱いだからです。国語辞典や英和辞典を読み切る人がいないのと同じで、調べたい内容がわかればそれで良いのです。
SEOで上位表示されるのも、より詳しく解説している記事でした。
それが今後は変化を迎えて「経験を参考にする時代」が到来すると考えられます。既に経験した人の情報をもとにして、自分も工夫したい人が増えていくと考えられるからです。
インタビュー記事やシナリオが廃れないのは、AIに記事が作成できないからです。
AIが作成できない情報を求めている人にとって、手に入れたい情報とは「経験」以外のなにものでもないでしょう。
今回、はてなブログで検証を心がけているのも「誰も実際にやっていない」からです。いくらGoogleで調べてみても、現在のはてなブログの現状を「今から始めてやってみた人」がいなかったのです。
筆者が知りたい情報は「Googleには無かった」ということです。
おそらく筆者だけでなく、世の中の多くの人が同じような感覚をもっているのではないでしょうか。
「ネットで調べても出てこない」
「ネットの情報は信頼性に欠ける」
「そもそもネットをあまり使わない」
女子高生のスマホ離れが進んでいるようです。時代を作り出すのは女子高生であることが多いですが、ネット社会は大きな変化を迎えていると言えるでしょう。